武蔵野東学園について
独特の自閉症児教育システムが評判
武蔵野東高等専修学校は就職率が64%ですが、進学率も34.1%と決して低くはありません。このうち自閉症児の就職率は、企業就労と福祉就労を合わせて90%超、進学率は8.9%です。
就職率の高さを裏付けるのは、机上学習のみにとどまらない社会での適応力育成です。
すなわち、武蔵野東高等専修学校では「挨拶・返事」「時間の意識」「食事のマナー」「衛生観念」「身だしなみ」「整理整頓」「清掃」「電話応対や接客対応」「インターンシップ」など、社会生活のあらゆるシーンを想定した経験を積ませています。
健常児を含む卒業生の進学先に関しては、早稲田や明治・慶応の六大学から東京保健医療専門職大学、あるいは女子美術大学・多摩美術大学など多彩です。
個々の特質を見抜き、特異な才能を伸ばす武蔵野東学園の教育の成果と言えるでしょう。
令和5年4月より「こども基本法」が施行されました。この法律は、子どもの意見を尊重し、子どもにとっての利益を優先することを定めています。
これを受けて、武蔵野東学園では校則を緩和させる動きが広がっています。
武蔵野東中学校では生徒たちの意見を尊重し、校則を生徒に決めさせました。その結果、制服が廃止となり、生徒たちは自由な服装でのびのびと学園生活を満喫しているようです。
「こども基本法」は、これまでの道徳観とのバランスの取り方について、難しい判断が迫られます。
しかし、きっと子どもたちの斬新なアイディアが、武蔵野東学園のいっそうの発展はもちろん、日本の未来を切り拓いていくだろうと期待が高まっています。